今日の午後はW産婦人科で1ヶ月健診。小雪が舞う中、赤ちゃんを連れたお母さん達が来院。数名の赤ちゃんがお腹が太鼓のようにパンパン。こういう時は「よく唸る」「泣き止まない」等の訴えが多い。そして必ずといっていいほど「おなら」や「シャックリ」が多い。
赤ちゃんは哺乳する時、空気も飲んでしまう。そこで哺乳後必要なのが「排気」いわゆる“ゲップ”だ。でも最近のお母さん方は2、3分で出なかったら赤ちゃんを寝せたり、「ゲップ出しで立て抱っこしていると手が疲れる」と哺乳後ゲップをしていない事が多々ある。
ゲップで出なかった空気は胃から十二指腸、長〜い小腸を通って大腸へたどり着き、最終的に「おなら」として排出される。これには時間がかかり、さらに空気で張った腸は動きが悪くなっていく。次第にお腹は風船のように膨らみ、横隔膜をせり上げるため「シャックリ」が出る。「おなら」と共に肛門近くに溜まった「ウンチ」は少量ずつ飛び出してくる。お尻はいつも「ウンチ」が付着し、かぶれてくる。
以上を説明し、パンパンな太鼓腹でウンウン言っている赤ちゃんの「排ガス」をする。「排ガス」とはお尻の穴から軟らかいゴムのチュ−ブを入れ、腸管ガスを抜いてあげる事だ。身体の外にあるチュ−ブの先端を水につけておくとボコボコと泡ブクが出る。これを見て「ゴメンネ、〇〇ちゃん」と涙ぐみそうになるお母さんもいれば「ギャハハ、凄〜い」と大笑いするお母さんもいる。反応はそれぞれだが、フワフワになったお腹を触らせながら、ゲップの必要性を説き、今後は根気強くするように言うと「だってこの子ゲップが出にくい『体質』なんですぅ」静かにその様な体質は無い事を説明し、最後に「お母さんもビ−ルや炭酸ジュ−スを飲んだ時にゲフッと出ないと苦しいでしょ、それと一緒です!」

この頃のお母さんは“体質”好き。“ミルクが嫌いな体質”“寝つきが悪い体質”“〇〇でないと駄目な体質”“アトピ−ではないけどアトピ−っぽい体質”等々。
“体質”って一体何だったっけ・・・

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