朝から父より電話。食事が美味しくないらしい。持ち込み禁止であり、病院食をきちんと食べるように諭す。でも母は気になるらしく“梅干”だの“海苔”だの用意している様子。

私は“好き嫌い”がない。これは我が家の家訓の一つ。出されたものは何でも食べる、幼少時から厳しく言われてきた。小さい頃、私は“牡蠣”“サザエの巻いた部分”“コンビ−フ”“缶詰のアスパラ”が嫌いだった。今思えば、そんなにシャカリキになって食べさせなくても良い食べ物と思うが、それは許されない事であった。泣きながら食べた記憶がある。おかげさまで(!?)、今やどちらかというと前述のものは“好きなもの”に近い存在になってしまった。だから社会人になって目上の先生方にご馳走になる際には胸を張って「好き嫌いはありません」と言える。このような時には心の中で母に感謝する。

嗜好というものは人それぞれ違う。だから食べ物の一つや二つ嫌いなものがあっても私はかまわないと思う。しかし、アレルギ−も無いのに“〇〇全般が食べられない”と言うのは如何なものか・・・
私の知っているEさんは“肉・魚全般が食べられない”という人だった。それを聞いて思わず「じゃあ、何を食べるの?」聞くと卵や大豆製品、そしてお菓子という答えが返ってきた。「ポッキ−だったら一箱ペロリよ」とも付け加えていた。私は不思議で仕方が無かった。彼女によると「生前の姿を想像すると可哀想で食べられない」のだそうだ。このことを知らないで食事に出かけた時、注文して料理がきた後に「私は・・・」と告げられた。「余っちゃうね〜」とため息をつく私に彼女は綺麗な笑顔で「残しちゃえば〜」とあっさり言われた。“好き嫌いをしない”と同じくらい“食べ物を残さず食べる”を徹底して叩き込まれている私には一生口に出来ない言葉。作った人の気持を考えると出来ません・・・その夜、お腹ははちきれんばかりになってしまった。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索