午前は1ヶ月健診。母乳を飲ませたいのだが諸事情で飲ませられず悩んでいるお母さんが居るとの事。聞けばある程度は搾乳できるが、それ以上に張り乳腺炎一歩手前だとの事。炎症を起こしてしまってはいけないので、母乳が抑えられる薬剤を飲むかどうか迷っていると言われた。

最近、母乳がかなり見直されてきて一部では母乳栄養だけで育てましょうという風潮もある。確かに母乳と言うのは自然なものだし、赤ちゃんにとって良いのは当然の事。でも全ての母親が我が子に母乳を十分に与えられるわけではなく、中には母体の事情で最初から人工乳でいかざるをえない場合もある。いつも思うのだが、どの場合でも「これでなければダメ」と言う考え方は如何だろうか?
現に母乳だけで育てなさいと勧められ、母乳量が足りていないのに人工乳を足さず体重が殆んど増えていない赤ちゃんなども時折出会う。そんな時には「母乳のみ」にこだわらなくて良い事、赤ちゃんの身体作りをしてあげる時期だから足りない分は人工乳を無理せず足してよい事を伝える。そうでなければガリガリの赤ちゃんになってしまい、抵抗力も落ちてしまう。

今回のお母さんには母乳栄養は確かに赤ちゃんにとっては良い事だが、母体にストレスをかけてまでこだわらなくて良い事、免疫等は臍帯を通して赤ちゃんにいく事などを説明し、もっとリラックスして子育てを楽しむようにと伝えた。するとお母さんは安心したように笑顔になった。真面目そうなお母さんだからきっと悩まれたのであろう。「今日から安心してミルクを足せます」と帰っていかれた。

人は顔が違うように色んな考え方があると思う。でも逃げ場のない考え方は私はあまり賛成できない。車のハンドルにも“あそび”があるように、様々な指導法にもそれがあるべきではないだろうか。

私の話えを聞き終え、ホッとした瞬間のお母さんの顔が印象的だった。きっと良いお母さんになるに違いない・・・と思った。

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