小さなエ−ル

2005年7月8日
今夜は米国に帰国する友人の送別会。彼女は日系米国人で生まれも育ちも米国だが、大学は日本の大学を卒業した。当然日本語も上手だが、やはり母国語は英語。いざとなった時にはついつい英語が出てしまうし、英語が堪能な人と接する時は細かいニュアンスになると英語で話しかけてしまうらしい。

でもはたから見ているといじらしいくらい日本語をなるべく使おうとしている。そんな彼女がいつかとても悲しそうな顔をして話してくれた。

ある人から「中途半端だ」と言われたらしい。「日本に来たら日本語しか使わないようにしなさい」とも言われたそうだ。その言った人は仕事で1年くらい英語圏に住んでた事もあり、そのことを聞いて彼女はつい懐かしくて英語で話しかけた時に言われたそうだ。

「私、どっちの国のひとなの?わからなくなった・・・」

生まれも育ちも「日本」という一国であり、両親も純然たる日本人という私にとっては彼女の立場は「2つの国をまたに掛けていいなぁ」なんてミーハー的なことを思っていた。彼女の言葉を聴いて浅はかな自分が少し恥ずかしかった。そして慰めてあげる術を持たない自分が情けなかった。

今夜の彼女は嬉しそうに振舞っていた。「また戻ってくるかも〜」とふざけている彼女。

そんな彼女に心の中で小さなエ−ルを贈った。

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