先日ある救急病院にバイトで行くと、もう一人の小児科医が研修医を同伴していた。おそらくその小児科医の所属する医局をローテーションしている研修医であろう。百聞は一見にしかずということで、連れて来ていたようだ。診察椅子の後方に陣取って診察風景をを見学していた。

その研修医は女医だったが、その姿を見て私は眉をひそめた。髪はまとめて大きなバレッタで留めているが、今時のルーズなアッップで今にもほどけそうだ。しかも苺もビックリの真っ赤な口紅とセーターで、しかも靴はヒール7cmはあるロングブーツだ。

お洒落がいけないわけではないが、あの踵では緊急時に走ったりする事はできない。お化粧は必要と思うがどぎつい真っ赤な医者に診察されるのは如何なものか?ましてやそれが嘴の黄色い研修医だとすると、その印象はさらに悪くなる。加えて一期一会の救急病院では医師に対する査定が厳しいものになる。だからこそ外観だけでも批判の対象にならないよう、よりいっそう気を遣うべきと思う。

巷では「外観」についての本が売れているようだ。確かに「外観」で判断すべきではないと思うが、そうならざるを得ない状況だってあるはずだ。母親のお洒落は咎めないが、赤ちゃんをケアする母親がネイルアートが楽しめるくらい長い爪をしていたら、私は注意する。だって赤ちゃんがケアされるたびに痛いだろうし、爪を庇って十分にケアが出来ないだろうから。逆もある。私達医療従事者が同様の爪だったら患者サイドはクレームをつけるだろう。

真夜中「この児が心配でたまらなくて受診したから診てくれ」とヒステリックに叫ばれても、お洒落帽子を深々とかぶり綺麗にお化粧して来院した母親の訴えには(明らかについ今しがたまで仕事していましたという例外は除く)信憑性が薄い印象がどうしても拭えない。

他人(ひと)のふり見て我がふり直せとは、賢人がよく言ったものだ。そして改めて我が身を再度確認する。

コメント

Fruits
2006年3月15日11:48

深く同意します!

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