診療中、気が滅入る思いや腹立たしい事も多いが、街中の開業医の診察室ではちょっとした「プププッ」話もありがち。

咳がひどくて発熱している2歳女児。聴診を注意して聞いていると「ブーン」という聞きなれない呼吸音が聞こえる。訝しげに何度も聴診器を当てていると、子供を抱っこしていた父親が恥ずかしそうに言った。

「すみません。携帯のバイブが・・・」

そのお父さん、心配のあまり背中から聴診されている我が子をヒシッと抱きしめていたらしい。その為密着感が増し、振動が伝わってきたようだ。

内心「こ、これはっ!?」と秘かに焦っていただけにちょっと安堵した。数日後、その子は解熱して、元気になってくれた。

もう一つの「プッ」な話。1歳の男児の祖母が「孫の足裏に疣があるがどうしたらよいか」と受診された。患者さんが立て込んでいたので30分ほどお待ち頂いた後にやっと診察できた。確かに5mm大の円形の疣らしきものがある。「外科に行ってみましょうか・・・」と言いながら疣を触っているとポロリ!お菓子くずだった・・・。

待合室で30分くらい待っていたので、やや不機嫌だったおばあちゃんは顔を真っ赤にして恥ずかしそうに帰っていかれた。だって床に菓子くずがボロボロこぼれているって事は掃除していない事がバレバレだもんなあ〜

でもこんなエピソードは緊張した診療現場でほっと一息の清涼剤。そして緊張ほぐしとなり、また安定してリラックスした神経を保てるようになる。そんな日常の一場面。

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