今朝も冷え込んでいる。物憂げな冬の空。次第に太陽が顔を出し始めた。久しぶりの晴れたお天気。でも心なしか日差しも寂しげ。
午前中は市外で出稼ぎ。思いのほか、患者さんが少なかった。ちょっと拍子抜け。おかげでゆっくり診察できた。
移動中、日差しのせいか車内は暖かい。時間があったので途中、古本屋さんに寄った。探していたお気に入りの作家の本を6冊購入。でも合計600円!!廉〜い!!
午後は専門外来。先日、検査した児の結果説明をお母さんにした。「今度はっ!」と思っていたが、引っかからずお母さんと共に落胆した。お母さんの心配も考慮し、もうしばらく様子を見て再検討する事になった。命を脅かす疾患ではないが、本人・家族にとっては重要な問題。価値観にも左右されるが、このような場合なるべく患者サイドとよく話し込んで納得のいくようにしてもらっている。ちょっと辛い時間。肩を落として帰られるお母さんの後姿を見て、どうしても上げられないジレンマを感じた。
外来終了し帰途につく。最近の車内のBGMはサザンオ−ルスタ−ズの50枚目のシングル「愛と欲望の日々」“中高年でも踊れる”というのが今回のコンセプトらしい。桑田圭祐らしい遊び心。辛い思いも少しだけ紛れた。そう「今度こそっ!」まだあきらめるには早い。
2曲目の「ロンリ−ウ−マン」で歌っていた。
“後ろを振り返ると未来は遠のく”
Don’t look back!! 人に言うだけじゃなく実行ね!!
午前中は市外で出稼ぎ。思いのほか、患者さんが少なかった。ちょっと拍子抜け。おかげでゆっくり診察できた。
移動中、日差しのせいか車内は暖かい。時間があったので途中、古本屋さんに寄った。探していたお気に入りの作家の本を6冊購入。でも合計600円!!廉〜い!!
午後は専門外来。先日、検査した児の結果説明をお母さんにした。「今度はっ!」と思っていたが、引っかからずお母さんと共に落胆した。お母さんの心配も考慮し、もうしばらく様子を見て再検討する事になった。命を脅かす疾患ではないが、本人・家族にとっては重要な問題。価値観にも左右されるが、このような場合なるべく患者サイドとよく話し込んで納得のいくようにしてもらっている。ちょっと辛い時間。肩を落として帰られるお母さんの後姿を見て、どうしても上げられないジレンマを感じた。
外来終了し帰途につく。最近の車内のBGMはサザンオ−ルスタ−ズの50枚目のシングル「愛と欲望の日々」“中高年でも踊れる”というのが今回のコンセプトらしい。桑田圭祐らしい遊び心。辛い思いも少しだけ紛れた。そう「今度こそっ!」まだあきらめるには早い。
2曲目の「ロンリ−ウ−マン」で歌っていた。
“後ろを振り返ると未来は遠のく”
Don’t look back!! 人に言うだけじゃなく実行ね!!
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今日は終日家業に専念。以前は午前だけだったが、今年から終日勤務。今日は「大寒」本当に寒い。気温が深々と下がっていく。
mとtも暖を取るように一つのバスケットでくっついて寝ている。我が家の癒し隊も顔を上げるとバリバリの寝癖・・・かなり笑える。彼らはロン毛のお坊ちゃま達だ。すぐに毛が団子になるので毎日母にブラッシングしてもらっている。大体このブラッシングは彼らの種達は嫌がるらしいが、mとtは別。母の「キレイ、キレイしますよ〜」の言葉に反応して、いそいそとやってくる。コ−ムですいた後にブラッシング。仕上げは専用の香水をシュッとされて出来上がり。「格好よい?」とばかりに威張って歩いてる。
無臭も良いが、いい香りというのは大好き。私は必ず香水はつける。でも病院で具合の悪い人がいる時に甘ったるい香りやオリエンタルな香りは禁。フロ−ラル系かソ−プ系。耳後ろ・足元・膝裏に少しだけシュッとする。病院内での「におい」には思い出がある。ずっと前に勤めていた病院で7歳くらいの女の子が母親に話しているのを小耳にはさんだ。「Azure先生はとっても良いにおいがするけど私の担当の先生は〇いの・・・」と辛辣な言葉。「〇い」と言われたN先生は男の先生。とてもエネルギッシュで医療に燃える医師。だから何日でも病院に泊まっちゃう。そしてお風呂の時間も惜しんで働く、働く。でもそんな頑張りが仇になっていた・・・可哀想なN先生。私が言おうか、どうしようかと迷っていると、横から声が・・・「〇いわ、〇い!!N先生、お風呂に入ってないでしょ?!そんなんじゃ患者さんの治る病気も治らない!早くシャワ−浴びてきて下さい!!」さすが超ベテラン看護師Kさん。ピシャリと言ってのけた。さすがのN先生も気づいた様子。私に院内ベルを渡し、シャワ−を浴びに行っていた。
老いも若きも女性は辛辣。そして「臭覚」の役目もわかった。「〇い」の前には「熱血医療」も形無し・・・
今夜はどんな香りに包まれて夢を見ようかな・・・
mとtも暖を取るように一つのバスケットでくっついて寝ている。我が家の癒し隊も顔を上げるとバリバリの寝癖・・・かなり笑える。彼らはロン毛のお坊ちゃま達だ。すぐに毛が団子になるので毎日母にブラッシングしてもらっている。大体このブラッシングは彼らの種達は嫌がるらしいが、mとtは別。母の「キレイ、キレイしますよ〜」の言葉に反応して、いそいそとやってくる。コ−ムですいた後にブラッシング。仕上げは専用の香水をシュッとされて出来上がり。「格好よい?」とばかりに威張って歩いてる。
無臭も良いが、いい香りというのは大好き。私は必ず香水はつける。でも病院で具合の悪い人がいる時に甘ったるい香りやオリエンタルな香りは禁。フロ−ラル系かソ−プ系。耳後ろ・足元・膝裏に少しだけシュッとする。病院内での「におい」には思い出がある。ずっと前に勤めていた病院で7歳くらいの女の子が母親に話しているのを小耳にはさんだ。「Azure先生はとっても良いにおいがするけど私の担当の先生は〇いの・・・」と辛辣な言葉。「〇い」と言われたN先生は男の先生。とてもエネルギッシュで医療に燃える医師。だから何日でも病院に泊まっちゃう。そしてお風呂の時間も惜しんで働く、働く。でもそんな頑張りが仇になっていた・・・可哀想なN先生。私が言おうか、どうしようかと迷っていると、横から声が・・・「〇いわ、〇い!!N先生、お風呂に入ってないでしょ?!そんなんじゃ患者さんの治る病気も治らない!早くシャワ−浴びてきて下さい!!」さすが超ベテラン看護師Kさん。ピシャリと言ってのけた。さすがのN先生も気づいた様子。私に院内ベルを渡し、シャワ−を浴びに行っていた。
老いも若きも女性は辛辣。そして「臭覚」の役目もわかった。「〇い」の前には「熱血医療」も形無し・・・
今夜はどんな香りに包まれて夢を見ようかな・・・
薄暗い冬の空。太陽は顔を出したり、引っ込めたり。診察室から我が家の庭が見える。寒そうに膨らんだ雀達が金木犀の枝にとまっている。一回り大きな鳥がつがいで来た。ヒヨドリだ。横のワビスケの花芯をついばんでいる。寒くなって食べ物が減ってきたのだろう。野生の鳥達も生きる事に一所懸命。
インフルエンザもそれらしき児に検査はしてみるものの、陰性ばかり。初冬の暖かさにインフルエンザウィルスも惑わされたのか・・・そのかわり流行性耳下腺炎(おたふく風邪)・水痘(水疱瘡)が多い。水痘は明らかな水疱ができるので分かりやすいが、流行性耳下腺炎はポッチャリとした児は腫れ始めは分かりづらい。「お母さん、どう?普段と比べて?」なんて逆に聞いてみたりする。しかし一旦腫れるとまさに“おたふく”状態。腫れて痛みが強いと思うように口も開けれず、情けない顔で待合室のはずれで座っているのを見ると何だか可哀想になってくる。でも流行性耳下腺炎は治りがけが注意。髄膜炎や膵炎、男児であれば睾丸炎を合併する。もっと困るのは父親が罹っていなくて、子供から貰った場合だ。だから必ず「お父さんは罹っていますか?」と確認する様にしている。
午後からは1ヶ月健診。外来はそこそこの人数だが、今日1日で4人も産まれていた。出生率低下が考えられないくらいの出産ラッシュ。文字通りの赤い顔と身体をした“赤ちゃん”どの子も元気よく泣いていた。
夜、研究会で市内のホテルに出かけた。研究会後の懇親会でも専らインフルエンザが少ないとぼやく開業医達。懇親会終了後、年輩の先生方のお誘いをかわして一人ホテルのメインバ−でナイトキャップ。甘い香りの美味しいラムをストレ−トで頂く。ほんのり温まった身体が冷えないうちに早めに切り上げてバ−を後にした。
インフルエンザもそれらしき児に検査はしてみるものの、陰性ばかり。初冬の暖かさにインフルエンザウィルスも惑わされたのか・・・そのかわり流行性耳下腺炎(おたふく風邪)・水痘(水疱瘡)が多い。水痘は明らかな水疱ができるので分かりやすいが、流行性耳下腺炎はポッチャリとした児は腫れ始めは分かりづらい。「お母さん、どう?普段と比べて?」なんて逆に聞いてみたりする。しかし一旦腫れるとまさに“おたふく”状態。腫れて痛みが強いと思うように口も開けれず、情けない顔で待合室のはずれで座っているのを見ると何だか可哀想になってくる。でも流行性耳下腺炎は治りがけが注意。髄膜炎や膵炎、男児であれば睾丸炎を合併する。もっと困るのは父親が罹っていなくて、子供から貰った場合だ。だから必ず「お父さんは罹っていますか?」と確認する様にしている。
午後からは1ヶ月健診。外来はそこそこの人数だが、今日1日で4人も産まれていた。出生率低下が考えられないくらいの出産ラッシュ。文字通りの赤い顔と身体をした“赤ちゃん”どの子も元気よく泣いていた。
夜、研究会で市内のホテルに出かけた。研究会後の懇親会でも専らインフルエンザが少ないとぼやく開業医達。懇親会終了後、年輩の先生方のお誘いをかわして一人ホテルのメインバ−でナイトキャップ。甘い香りの美味しいラムをストレ−トで頂く。ほんのり温まった身体が冷えないうちに早めに切り上げてバ−を後にした。
日付が変わってお仕事開始。でも驚くほど来院者は少ない。今まで勤務した中で3本の指に入る。こんな時はかえって時間の進みがゆっくり感じられる。開始後すぐに嘔吐下痢の児を点滴した後は、とっても静か。でもこんな時に「今夜は暇ですね〜」なんて呟こうものなら、とんでもない事が起きる・・・というのはよくある事。スタッフ一同、絶対に言わないセリフ。発熱・軽い喘息がポツリポツリ。逆に落ち着かない。
9ヶ月の女児が来院。聞けば軟膏のチュ−ブのふたを飲み込んだ疑い。母親が目を離し隙に机の上の軟膏を手にし、次に見たときにはふたの取れた軟膏を手にしていたらしい。周りにふたが無い為、飲み込んだのでは・・・と心配していた。両親の心配をよそに女児はニコニコ。ふたはプラスチックであり一般のX線には写らない。幸い小さいふたであり、おそらく便と共に排出される事を伝えた。安心する両親。でも本来ならここで「良かったね〜」で終わってはいけない。私の持論としてこういった事故を再発させない様に指導しておくのも小児科医としての仕事と思う。通常、こんな真夜中に乳児が起きている事がおかしい。大人も夜が更けるにつれ注意力が散漫になり、このような事故が起こる。以上をやんわり説明し、再発防止に努めるように伝えた。
実際、子供というのは何を飲み込むかわからない。私の友人で関東で小児科医をしているK君の話。K君は小児循環器専門で外来も担当しており半年に一度、胸部X線写真・心電図・超音波で経過観察をしている2歳の児を受け持っていた。その児は経過も大変よく今までに画像検査で引っかかった事はなかった。検査をオ−ダ−して待っていると放射線技師かが慌てた声で連絡があった。「何があったの?」の問いかけにも「とにかく来て下さい!」の一点張り。首を捻りながら行ってK君が見たものとは!!K君、思わず叫んだらしい「な、何じゃ、こりゃ???」
そこには幅3cm大のクマさんの顔らしきシルエットが堂々と喉頭の下付近に写っていた。でも何故、写ったのか?それはマグネットだったからだ。写真を見せ母親に問うと「ここ2、3日よく吐いていたけど元気だったから」との答え。おそらく数日前に飲み込んでいたようだ。幸い気管でなく食道にはまり込んでいたらしい。しかし粘膜が浮腫状となってマグネットはガッチリはまっていたので、緊急に手術室で全身麻酔のもと無事に除去された。最後に母親から「今日、検診日で本当に良かったです」と御礼を言われたそうだ。K君曰く「検診日じゃなかったら・・・?!」
無事に済めば笑い話で終わる事も、これを飲んだ為に・・・と後悔するようなミゼラブルな結果になる事もある。要は周囲が飲むような状況をまず作らない事。単純だけど異物誤飲防止の基盤です。
その後も大慌てすることなく、深夜仕事始め終了。冬場なので来た時と同様、太陽の昇る前の闇の中を帰る。あと何回この道を通るのだろう。いえいえ、来年度もまだ始まっていない、頑張らなくちゃ!と自分に言い聞かせ車を走らせた。
9ヶ月の女児が来院。聞けば軟膏のチュ−ブのふたを飲み込んだ疑い。母親が目を離し隙に机の上の軟膏を手にし、次に見たときにはふたの取れた軟膏を手にしていたらしい。周りにふたが無い為、飲み込んだのでは・・・と心配していた。両親の心配をよそに女児はニコニコ。ふたはプラスチックであり一般のX線には写らない。幸い小さいふたであり、おそらく便と共に排出される事を伝えた。安心する両親。でも本来ならここで「良かったね〜」で終わってはいけない。私の持論としてこういった事故を再発させない様に指導しておくのも小児科医としての仕事と思う。通常、こんな真夜中に乳児が起きている事がおかしい。大人も夜が更けるにつれ注意力が散漫になり、このような事故が起こる。以上をやんわり説明し、再発防止に努めるように伝えた。
実際、子供というのは何を飲み込むかわからない。私の友人で関東で小児科医をしているK君の話。K君は小児循環器専門で外来も担当しており半年に一度、胸部X線写真・心電図・超音波で経過観察をしている2歳の児を受け持っていた。その児は経過も大変よく今までに画像検査で引っかかった事はなかった。検査をオ−ダ−して待っていると放射線技師かが慌てた声で連絡があった。「何があったの?」の問いかけにも「とにかく来て下さい!」の一点張り。首を捻りながら行ってK君が見たものとは!!K君、思わず叫んだらしい「な、何じゃ、こりゃ???」
そこには幅3cm大のクマさんの顔らしきシルエットが堂々と喉頭の下付近に写っていた。でも何故、写ったのか?それはマグネットだったからだ。写真を見せ母親に問うと「ここ2、3日よく吐いていたけど元気だったから」との答え。おそらく数日前に飲み込んでいたようだ。幸い気管でなく食道にはまり込んでいたらしい。しかし粘膜が浮腫状となってマグネットはガッチリはまっていたので、緊急に手術室で全身麻酔のもと無事に除去された。最後に母親から「今日、検診日で本当に良かったです」と御礼を言われたそうだ。K君曰く「検診日じゃなかったら・・・?!」
無事に済めば笑い話で終わる事も、これを飲んだ為に・・・と後悔するようなミゼラブルな結果になる事もある。要は周囲が飲むような状況をまず作らない事。単純だけど異物誤飲防止の基盤です。
その後も大慌てすることなく、深夜仕事始め終了。冬場なので来た時と同様、太陽の昇る前の闇の中を帰る。あと何回この道を通るのだろう。いえいえ、来年度もまだ始まっていない、頑張らなくちゃ!と自分に言い聞かせ車を走らせた。
朝、ムカムカして起きた。昨日はたくさん呑んでないのに・・・と思いながらトイレに。それからが悲惨だった。怒涛のように押し寄せてくる吐き気と腹痛!!もしかしてこれは?!と思っているとドアの向こうで母が心配して声をかけてくる。症状を言うとすぐにどこかへ行き母が持ってきたもの・・・刷り込み式の消毒用アルコ−ル!!早くも“バイ菌”扱い・・・
当然、使用後のトイレはクレゾ−ルでふきあげられていた。
せっかくの仕事のない日曜日。布団に包まり、嘔気&腹痛と戦う。外はあいにく雨で薄暗い。受験生可哀想だなと思いながら、うつらうつらとする。
夕方になり、ようやく回復の兆しが出てきた。居間に行くと我が家の癒し隊mとt(人間でないので小文字)「あれ、いまごろどうしたの?」という顔で足元にきて私の顔を見上げる。抱き上げようとすると母の厳しい叱責が!「m君とt君にうつるからダメ!!」
今日は“バイ菌ちゃん”として過ごす悲惨な日曜日。
夜は再び嵐のように雷鳴がとどろぐ。明日に備えて今日は早く就寝とした。
当然、使用後のトイレはクレゾ−ルでふきあげられていた。
せっかくの仕事のない日曜日。布団に包まり、嘔気&腹痛と戦う。外はあいにく雨で薄暗い。受験生可哀想だなと思いながら、うつらうつらとする。
夕方になり、ようやく回復の兆しが出てきた。居間に行くと我が家の癒し隊mとt(人間でないので小文字)「あれ、いまごろどうしたの?」という顔で足元にきて私の顔を見上げる。抱き上げようとすると母の厳しい叱責が!「m君とt君にうつるからダメ!!」
今日は“バイ菌ちゃん”として過ごす悲惨な日曜日。
夜は再び嵐のように雷鳴がとどろぐ。明日に備えて今日は早く就寝とした。
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まだ真っ暗な早朝から地鳴りがするような轟音で、飛び起きた。これだけ世界中で天変地異が起これば、この地で何か起きてもおかしくない。幸い雷のようだ。しかし幾度となく闇夜に稲妻と雷鳴が駆け巡り、雨を連れてきた。今日は大学受験のセンタ−試験。只でさえ緊張している受験生。これを景気付けの大太鼓と思って全力を出して!と祈った。
遥か遠く私も受験生だった。当時は“共通一次試験”と呼んでいて国公立大学受験にのみ適応されていた。「お医者さんになる!」と言うと喜んでいた両親。そんな喜ぶ姿が見たくて小さい頃から言い続けてきた。高校に進学した頃、そんな私に反抗期が来た。「ぬくぬくと両親が引いたレ−ルに乗って良いのか?私の人生は自分で決めたい」思春期特有の浅はかな無鉄砲な考え。絵に没頭した私の成績は急降下した。
高3の秋、父がポツンと「やっぱり医学部は嫌か?」と言った。その姿があまりにも哀しげだった。ようやく目が覚めた気がした。しかし、それまでのロスは大きく私には春は来なかった。翌年再度共通一次を受けた。去年よりはかなりアップしたがその点数を生かすことなく、結局は私立医学部に進学する事になった。進学した大学の合格発表の日、電話で両親に伝えた。「番号あったよ」と言うと「そう、良かったわね」と答える母。電話の向こうで父に伝える声が聞こえた。受話器に戻った母が笑いを含んだ声で「お父様、トイレに入っちゃった。きっと泣いてるわよ」
紆余曲折あった大学進学。でも医師という仕事は私には天職ではないかもしれない。しかし今こうやって生活する中で、あの時両親が一所懸命に私をこの人生のレ−ルに乗せてくれた事には感謝している。
共通一次の時は今年同様寒い時期だった。それでも母は早起きしてお弁当を作ってくれた。ゲンを担いだ竹輪やカツがそれには必ず入っていた。父はカイロを温めて持たせてくれた(注:白金カイロ)。センタ−テストもニュ−スを見ながら思い出した。
夜、高校時代の友達4人で多国籍料理「ポ〇〇レ」で新年会。昔話に盛り上がる。「そういえば今日センタ−テストだったよね」と誰かが言い出した。「今受けても全然解かんないよね〜」この意見には全員一致。少しだけ高校生に戻った夜は静かにふけていった。
遥か遠く私も受験生だった。当時は“共通一次試験”と呼んでいて国公立大学受験にのみ適応されていた。「お医者さんになる!」と言うと喜んでいた両親。そんな喜ぶ姿が見たくて小さい頃から言い続けてきた。高校に進学した頃、そんな私に反抗期が来た。「ぬくぬくと両親が引いたレ−ルに乗って良いのか?私の人生は自分で決めたい」思春期特有の浅はかな無鉄砲な考え。絵に没頭した私の成績は急降下した。
高3の秋、父がポツンと「やっぱり医学部は嫌か?」と言った。その姿があまりにも哀しげだった。ようやく目が覚めた気がした。しかし、それまでのロスは大きく私には春は来なかった。翌年再度共通一次を受けた。去年よりはかなりアップしたがその点数を生かすことなく、結局は私立医学部に進学する事になった。進学した大学の合格発表の日、電話で両親に伝えた。「番号あったよ」と言うと「そう、良かったわね」と答える母。電話の向こうで父に伝える声が聞こえた。受話器に戻った母が笑いを含んだ声で「お父様、トイレに入っちゃった。きっと泣いてるわよ」
紆余曲折あった大学進学。でも医師という仕事は私には天職ではないかもしれない。しかし今こうやって生活する中で、あの時両親が一所懸命に私をこの人生のレ−ルに乗せてくれた事には感謝している。
共通一次の時は今年同様寒い時期だった。それでも母は早起きしてお弁当を作ってくれた。ゲンを担いだ竹輪やカツがそれには必ず入っていた。父はカイロを温めて持たせてくれた(注:白金カイロ)。センタ−テストもニュ−スを見ながら思い出した。
夜、高校時代の友達4人で多国籍料理「ポ〇〇レ」で新年会。昔話に盛り上がる。「そういえば今日センタ−テストだったよね」と誰かが言い出した。「今受けても全然解かんないよね〜」この意見には全員一致。少しだけ高校生に戻った夜は静かにふけていった。
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ここ数日のうす曇に比べ、今日はお日さまが顔を覗かせている。冬の柔らかい日差しを浴びながら、市外のM産婦人科へ車を走らせる。病棟・外来併せて計18名の赤ちゃんを診察。可愛い赤ちゃん達、一体これからどんな人生を歩むのだろう・・・最後に出生したての赤ちゃんを診察した。3900gもある立派な男の子だ。助産師さん達から「まぁ大きくて立派な赤ちゃん!」と言われていた。私が生まれた時は4490g・・・物凄く驚かれたに・・・違いない!!
時間があったので移動ル−トは今日は海岸線を選択。穏やかな波が防波堤に打ち寄せていた。
午後は専門外来。到着してもまだ予約の患者さんは受診していない。たまたま外来に来ていた後輩のMちゃん。彼女も30代独身未婚である。その彼女がこれまた30代独身未婚の看護師2人を相手に、何やら話し込んでいる。話題は「女優杉田かおるの結婚」だった。Mちゃんはこの報道にかなりショックを受けている様子。鼻息荒く最後には「こうなったらAzure先生、私達も頑張りましょう!!」と誓わされてしまった。
夕方帰宅。思いがけず、山形のI先生からウニの一夜干しが届いていた。I先生とは学会で必ず夕食をご一緒する仲であり、また色々な事を(医療以外も可!)相談できる頼もしい先生だ。私にとってはお兄さん的な存在。以前、学会で北海道を訪れた時に私が自称「ウニ娘」である事を告白した。その事を憶えていてくれて今回届けてくれたようだ。早速夕食に頂いた。少し塩味が効いていて美味しい。偶然近所のお寿司屋さんから広島の牡蠣を頂いていた。焼いてウニと一緒に食卓へ。両親も大喜びの大層豪華な夕食となった。I先生、ご馳走様(*^-^*)
T〇Sの杉田かおる氏の結婚番組を見た。彼女は丁度40歳。番組内でその波乱万丈人生を流している時に、その時々の写真が出ていた。子役時代・金八先生の絶頂期の頃・父親の借金1億円を背負った頃。その顔の変遷は痛々しかった。あどけなかった女の子の顔が思春期特有の少女の可愛さへと変化していた。26歳、借金の頃。そこには過去の愛らしさの影も形もない蓮っ葉な人生に疲れきった女性の顔になっていた。しかし今夜の彼女の顔は光り輝いていた。26歳の頃とは別人の様に穏やかな、そして生き生きとした表情だった。子供の頃から生き馬の目を抜くような芸能社会に身を投じてきた彼女には初めての幸せな平穏を得たのかもしれない。「私達の世代の女性だもの、幸せになって!!」
昨秋Sと東京モノレ−ルに乗っている時、自分が思いもかけなかった激動を経て物事に対する考え方や人生観が変わったと話してくれた。時折笑顔で冗談交じりに話すS。きっとそうなるまでには悩み苦しんだと思う。そんなSの笑顔を見ながら私は「昔と比べて“いい顔”してるよ」と言った。「君にそう言われると嬉しいな」と少し照れながらSは微笑んだ。眩しい光を受けて東京湾の海面がキラキラと輝いていた。
時間があったので移動ル−トは今日は海岸線を選択。穏やかな波が防波堤に打ち寄せていた。
午後は専門外来。到着してもまだ予約の患者さんは受診していない。たまたま外来に来ていた後輩のMちゃん。彼女も30代独身未婚である。その彼女がこれまた30代独身未婚の看護師2人を相手に、何やら話し込んでいる。話題は「女優杉田かおるの結婚」だった。Mちゃんはこの報道にかなりショックを受けている様子。鼻息荒く最後には「こうなったらAzure先生、私達も頑張りましょう!!」と誓わされてしまった。
夕方帰宅。思いがけず、山形のI先生からウニの一夜干しが届いていた。I先生とは学会で必ず夕食をご一緒する仲であり、また色々な事を(医療以外も可!)相談できる頼もしい先生だ。私にとってはお兄さん的な存在。以前、学会で北海道を訪れた時に私が自称「ウニ娘」である事を告白した。その事を憶えていてくれて今回届けてくれたようだ。早速夕食に頂いた。少し塩味が効いていて美味しい。偶然近所のお寿司屋さんから広島の牡蠣を頂いていた。焼いてウニと一緒に食卓へ。両親も大喜びの大層豪華な夕食となった。I先生、ご馳走様(*^-^*)
T〇Sの杉田かおる氏の結婚番組を見た。彼女は丁度40歳。番組内でその波乱万丈人生を流している時に、その時々の写真が出ていた。子役時代・金八先生の絶頂期の頃・父親の借金1億円を背負った頃。その顔の変遷は痛々しかった。あどけなかった女の子の顔が思春期特有の少女の可愛さへと変化していた。26歳、借金の頃。そこには過去の愛らしさの影も形もない蓮っ葉な人生に疲れきった女性の顔になっていた。しかし今夜の彼女の顔は光り輝いていた。26歳の頃とは別人の様に穏やかな、そして生き生きとした表情だった。子供の頃から生き馬の目を抜くような芸能社会に身を投じてきた彼女には初めての幸せな平穏を得たのかもしれない。「私達の世代の女性だもの、幸せになって!!」
昨秋Sと東京モノレ−ルに乗っている時、自分が思いもかけなかった激動を経て物事に対する考え方や人生観が変わったと話してくれた。時折笑顔で冗談交じりに話すS。きっとそうなるまでには悩み苦しんだと思う。そんなSの笑顔を見ながら私は「昔と比べて“いい顔”してるよ」と言った。「君にそう言われると嬉しいな」と少し照れながらSは微笑んだ。眩しい光を受けて東京湾の海面がキラキラと輝いていた。
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朝から晴れたり曇ったり。診察室から見えるワビスケの枝にメジロがきていた。身体は綺麗な若草色、目の周りだけが白でまさに“メジロ”。野生の生き物とはいえ、鳥も寒いだろうな・・・
午後から変な出来事があった。4歳の女の子で20日に某病院で手術をする為、「術前検査」を当院でして欲しいとの事だった。通常術前検査は手術を施行する病院で行われる。その為に事前の外来に行ったり、手術の前日に入院したりする。それを手術も施行しない一般の開業医でしかも1週間も前に行ってくれとは如何なるものか・・・採血の項目も主治医がお母さんに伝えた内容はあやふや。さらに胸写・心電図もというから驚き!!確認を取るべく某病院へ電話した。主治医は手術中のため、上司の医師が対応してくれた。電話をした理由を話すと、そちらで可能ならして下さいと言われた。私が「心電図・胸写はやはり貴院でとられた方が良いのでは・・・」と言うと「では採血だけして下さい」との事。一旦電話を切ってみたものの、やはり腑に落ちない。
腑に落ちない理由として1.手術をしない病院での術前検査という病名は保険に通るのか(通らないと自費になり患者負担) 2.言われた採血項目に感染項目(例えばB型肝炎等)が含まれておらず、おそらくその病院で再度、手術前に採血されるであろうという事(と、云う事は2回採血され、さらにわざわざ今日当院で採血しなくてもその時にこちらに要求している項目も一緒に確認出来る) 3.当院で採血すれば初診料が発生し、患者さんの負担になる事(手術病院であれば再診となり初診料は不要) 等が挙げられる。
再度、先程の医師に連絡し1〜3の理由を言ってお断りした。患児のお母さんにも同様説明し、今日はお話を聞いただけなのでカルテは作らず従って初診料その他も要らない事を伝えた。
病名の件は後日医師会に確認するとして、二重払いになってしまう初診料は解せないな・・・と感じた。幸い、お母さんは理解のある人で納得され、帰宅された。
電話のやり取りだけでぐったり・・・今日は早く寝ようかな。
午後から変な出来事があった。4歳の女の子で20日に某病院で手術をする為、「術前検査」を当院でして欲しいとの事だった。通常術前検査は手術を施行する病院で行われる。その為に事前の外来に行ったり、手術の前日に入院したりする。それを手術も施行しない一般の開業医でしかも1週間も前に行ってくれとは如何なるものか・・・採血の項目も主治医がお母さんに伝えた内容はあやふや。さらに胸写・心電図もというから驚き!!確認を取るべく某病院へ電話した。主治医は手術中のため、上司の医師が対応してくれた。電話をした理由を話すと、そちらで可能ならして下さいと言われた。私が「心電図・胸写はやはり貴院でとられた方が良いのでは・・・」と言うと「では採血だけして下さい」との事。一旦電話を切ってみたものの、やはり腑に落ちない。
腑に落ちない理由として1.手術をしない病院での術前検査という病名は保険に通るのか(通らないと自費になり患者負担) 2.言われた採血項目に感染項目(例えばB型肝炎等)が含まれておらず、おそらくその病院で再度、手術前に採血されるであろうという事(と、云う事は2回採血され、さらにわざわざ今日当院で採血しなくてもその時にこちらに要求している項目も一緒に確認出来る) 3.当院で採血すれば初診料が発生し、患者さんの負担になる事(手術病院であれば再診となり初診料は不要) 等が挙げられる。
再度、先程の医師に連絡し1〜3の理由を言ってお断りした。患児のお母さんにも同様説明し、今日はお話を聞いただけなのでカルテは作らず従って初診料その他も要らない事を伝えた。
病名の件は後日医師会に確認するとして、二重払いになってしまう初診料は解せないな・・・と感じた。幸い、お母さんは理解のある人で納得され、帰宅された。
電話のやり取りだけでぐったり・・・今日は早く寝ようかな。
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今日の午後はW産婦人科で1ヶ月健診。小雪が舞う中、赤ちゃんを連れたお母さん達が来院。数名の赤ちゃんがお腹が太鼓のようにパンパン。こういう時は「よく唸る」「泣き止まない」等の訴えが多い。そして必ずといっていいほど「おなら」や「シャックリ」が多い。
赤ちゃんは哺乳する時、空気も飲んでしまう。そこで哺乳後必要なのが「排気」いわゆる“ゲップ”だ。でも最近のお母さん方は2、3分で出なかったら赤ちゃんを寝せたり、「ゲップ出しで立て抱っこしていると手が疲れる」と哺乳後ゲップをしていない事が多々ある。
ゲップで出なかった空気は胃から十二指腸、長〜い小腸を通って大腸へたどり着き、最終的に「おなら」として排出される。これには時間がかかり、さらに空気で張った腸は動きが悪くなっていく。次第にお腹は風船のように膨らみ、横隔膜をせり上げるため「シャックリ」が出る。「おなら」と共に肛門近くに溜まった「ウンチ」は少量ずつ飛び出してくる。お尻はいつも「ウンチ」が付着し、かぶれてくる。
以上を説明し、パンパンな太鼓腹でウンウン言っている赤ちゃんの「排ガス」をする。「排ガス」とはお尻の穴から軟らかいゴムのチュ−ブを入れ、腸管ガスを抜いてあげる事だ。身体の外にあるチュ−ブの先端を水につけておくとボコボコと泡ブクが出る。これを見て「ゴメンネ、〇〇ちゃん」と涙ぐみそうになるお母さんもいれば「ギャハハ、凄〜い」と大笑いするお母さんもいる。反応はそれぞれだが、フワフワになったお腹を触らせながら、ゲップの必要性を説き、今後は根気強くするように言うと「だってこの子ゲップが出にくい『体質』なんですぅ」静かにその様な体質は無い事を説明し、最後に「お母さんもビ−ルや炭酸ジュ−スを飲んだ時にゲフッと出ないと苦しいでしょ、それと一緒です!」
この頃のお母さんは“体質”好き。“ミルクが嫌いな体質”“寝つきが悪い体質”“〇〇でないと駄目な体質”“アトピ−ではないけどアトピ−っぽい体質”等々。
“体質”って一体何だったっけ・・・
赤ちゃんは哺乳する時、空気も飲んでしまう。そこで哺乳後必要なのが「排気」いわゆる“ゲップ”だ。でも最近のお母さん方は2、3分で出なかったら赤ちゃんを寝せたり、「ゲップ出しで立て抱っこしていると手が疲れる」と哺乳後ゲップをしていない事が多々ある。
ゲップで出なかった空気は胃から十二指腸、長〜い小腸を通って大腸へたどり着き、最終的に「おなら」として排出される。これには時間がかかり、さらに空気で張った腸は動きが悪くなっていく。次第にお腹は風船のように膨らみ、横隔膜をせり上げるため「シャックリ」が出る。「おなら」と共に肛門近くに溜まった「ウンチ」は少量ずつ飛び出してくる。お尻はいつも「ウンチ」が付着し、かぶれてくる。
以上を説明し、パンパンな太鼓腹でウンウン言っている赤ちゃんの「排ガス」をする。「排ガス」とはお尻の穴から軟らかいゴムのチュ−ブを入れ、腸管ガスを抜いてあげる事だ。身体の外にあるチュ−ブの先端を水につけておくとボコボコと泡ブクが出る。これを見て「ゴメンネ、〇〇ちゃん」と涙ぐみそうになるお母さんもいれば「ギャハハ、凄〜い」と大笑いするお母さんもいる。反応はそれぞれだが、フワフワになったお腹を触らせながら、ゲップの必要性を説き、今後は根気強くするように言うと「だってこの子ゲップが出にくい『体質』なんですぅ」静かにその様な体質は無い事を説明し、最後に「お母さんもビ−ルや炭酸ジュ−スを飲んだ時にゲフッと出ないと苦しいでしょ、それと一緒です!」
この頃のお母さんは“体質”好き。“ミルクが嫌いな体質”“寝つきが悪い体質”“〇〇でないと駄目な体質”“アトピ−ではないけどアトピ−っぽい体質”等々。
“体質”って一体何だったっけ・・・
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寒気が訪れ始め、ようやく冬らしくなってきた。インフルエンザは流行っていないが、そのかわり嘔吐下痢が横行している。新聞の紙面をノロウィルスが賑わしている。我が医院でも横行していて点滴の林が出来てしまう。吐き気止めを使い、点滴で補液をすると大方嘔吐は止まる。帰る時に家での注意事項を説明。まず手洗いの励行と水分補給、そして消化の良い物を食べるように言う。すると、よく質問されるのが「消化の良い食べ物って何ですか?」
大抵のお母さん達はこれまでに色々な種類の食べ物と遭遇してきた筈だ。そしてお腹の調子の悪い時には、自然と消化の良いお粥やうどん等を選んでいた筈だ。下痢をしているのに好んで焼肉を食べたりはしないだろう・・・そんな経験が誰しもある筈なのに・・・
でも聞かれたからには説明をしないといけない。「お粥やうどん、水分はお茶やイオン水、おかずは豆腐やよく煮た野菜・白身魚、パンが好きならメロンパンは良いですよ。あれは糖質が多くて脂質が少ないから」など事細かに言う。納得して帰るお母さん達。インタ−ネットや育児雑誌には載ってないのかな〜
私の友人にOちゃん(れっきとした小児科医)という女性がいる。癒しキャラで見るからに優しげなタイプ。以前、彼女が市外の急患センタ−で勤務した時の事だ。嘔吐している3歳の児が受診し、診察室に呼びいれた。病院嫌いの児だったらしく、気分不良もあって泣きじゃくるのを、Oちゃんは優しくなだめすかして、ようやく診察した。「吐き気止めを出しときますから、様子を見ながら水分を少しずつ摂らせて下さい」と丁寧に説明し、診察終了。親子は診察室を後にした。このセンタ−の診察室と前の廊下を隔てるドアは薄く、廊下での話し声が聞こえる。まだ泣いている児にお母さんがなだめの言葉。「帰りにアイス買ってあげるから!」優しくってめったに怒らないOちゃん・・・プチッと切れた。ガラガラとドアを開け、仁王立ちで「アイスは駄目です!!」
Oちゃんは今でもこの話をすると、怒りの反芻があるらしく「あんなに説明したのに・・・よりによってアイスとは!」と憤慨する。
時折、「医師の説明不足」が問題になる事がある。でも「説明」しても判って貰えない事もある・・・トホホ
大抵のお母さん達はこれまでに色々な種類の食べ物と遭遇してきた筈だ。そしてお腹の調子の悪い時には、自然と消化の良いお粥やうどん等を選んでいた筈だ。下痢をしているのに好んで焼肉を食べたりはしないだろう・・・そんな経験が誰しもある筈なのに・・・
でも聞かれたからには説明をしないといけない。「お粥やうどん、水分はお茶やイオン水、おかずは豆腐やよく煮た野菜・白身魚、パンが好きならメロンパンは良いですよ。あれは糖質が多くて脂質が少ないから」など事細かに言う。納得して帰るお母さん達。インタ−ネットや育児雑誌には載ってないのかな〜
私の友人にOちゃん(れっきとした小児科医)という女性がいる。癒しキャラで見るからに優しげなタイプ。以前、彼女が市外の急患センタ−で勤務した時の事だ。嘔吐している3歳の児が受診し、診察室に呼びいれた。病院嫌いの児だったらしく、気分不良もあって泣きじゃくるのを、Oちゃんは優しくなだめすかして、ようやく診察した。「吐き気止めを出しときますから、様子を見ながら水分を少しずつ摂らせて下さい」と丁寧に説明し、診察終了。親子は診察室を後にした。このセンタ−の診察室と前の廊下を隔てるドアは薄く、廊下での話し声が聞こえる。まだ泣いている児にお母さんがなだめの言葉。「帰りにアイス買ってあげるから!」優しくってめったに怒らないOちゃん・・・プチッと切れた。ガラガラとドアを開け、仁王立ちで「アイスは駄目です!!」
Oちゃんは今でもこの話をすると、怒りの反芻があるらしく「あんなに説明したのに・・・よりによってアイスとは!」と憤慨する。
時折、「医師の説明不足」が問題になる事がある。でも「説明」しても判って貰えない事もある・・・トホホ
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我が家ではN〇Kを良く見る。番組の合間に年末から大河ドラマの予告が放送されている。「義経」主演はタッキ−こと滝沢君で。武蔵坊弁慶はマツケンサンバの(未だにあのメロディを思い出すとしばらく頭の中をよぎるから困る)松平健だ。この2人はさておき、N〇Kは一連の不祥事で視聴率挽回に躍起になっているとしか思えないキャストだ。老若男女総ての世代に興味を持たれそうな俳優達ばかり。渡哲也が平清盛っていうのもイメ−ジが沸かない。何故なら、歴史で習った平清盛ってもっとギラギラしたタコ入道のイメ−ジなんだもん!「久しぶりに見てみよう」と父は言うが、私的にはそそられない。
去年の「新撰組」といい、若い世代に受けようと、やたら歴史物に人気のアイドルを当てはめている。でも大河ドラマだからって、どうして明治以前しか扱わないのだろう。今は平成17年、長かった昭和ももうセピア色になってきている。
私がもし大河ドラマの制作スタッフだったら思い切って昭和30〜40年代位を押すだろうな。というのは上手に作れば絶対当たる!と確信してる小説があるからだ。それは乃南アサ氏の「涙」だ。文庫本で上下巻だからかなりの長編だ。映画にすると時間の問題で面白さが半減し(おそらく中身を端折ってしまう可能性あり)、かといって明るさやホノボノさが売り物のN〇K朝の連続テレビ小説には内容が暗すぎていけない。大河ドラマくらいが端折ることなく時間をかけられ、内容的にもOKと思うのだ。もしご興味ある方は是非ご一読を。ただし夜に読み始めない事と、上下巻は一度に揃えておく事をお勧めします。何故なら先が気になってついつい読んじゃって空が白み始めた・・・って事もありえるし、上巻読み終えて下巻も読みたいって思うあまり、気になって眠れないなんて事もありそうだから!まぁ賛否両論はあると思いますが(笑)とにかく戦後の復興を続ける「元気な土臭い昭和」背景が良く書き込んであります。
何はともあれN〇K様、大河ドラマ「義経」のご成功をお祈りします・・・
夕方また嫌なニュ−ス。17歳の母親が7ヶ月の長女を虐待した疑いで逮捕されていた。女児は脳内出血で意識不明、身体に新旧合わせてたくさんの打撲痕があったらしい。まだこの世に生まれて1年も経ってないのに、つらかっただろうなと思うと胸が痛い。でもこの子は第1子ではなかった事に驚愕した。1歳6ヶ月の長男がいるとの事。幸い長男は打撲痕等は無いらしいが、何故、同じ我が子で扱いを変えるのかが分からない。若いからって未熟な母親とは決められない。若くても立派なお母さんはたくさんいるけど、こんな事例を聞くと「子供が子供を産み育てている」「精神年齢は子供だけど肉体だけは大人並み」という言葉が当てはまるのかなと思う。
将来、「母親試験」なるものがあってパスして初めて出産というシステムなんてものが必要になってくるのだろうか?そんな社会を目の当たりにしたくないな・・・。
去年の「新撰組」といい、若い世代に受けようと、やたら歴史物に人気のアイドルを当てはめている。でも大河ドラマだからって、どうして明治以前しか扱わないのだろう。今は平成17年、長かった昭和ももうセピア色になってきている。
私がもし大河ドラマの制作スタッフだったら思い切って昭和30〜40年代位を押すだろうな。というのは上手に作れば絶対当たる!と確信してる小説があるからだ。それは乃南アサ氏の「涙」だ。文庫本で上下巻だからかなりの長編だ。映画にすると時間の問題で面白さが半減し(おそらく中身を端折ってしまう可能性あり)、かといって明るさやホノボノさが売り物のN〇K朝の連続テレビ小説には内容が暗すぎていけない。大河ドラマくらいが端折ることなく時間をかけられ、内容的にもOKと思うのだ。もしご興味ある方は是非ご一読を。ただし夜に読み始めない事と、上下巻は一度に揃えておく事をお勧めします。何故なら先が気になってついつい読んじゃって空が白み始めた・・・って事もありえるし、上巻読み終えて下巻も読みたいって思うあまり、気になって眠れないなんて事もありそうだから!まぁ賛否両論はあると思いますが(笑)とにかく戦後の復興を続ける「元気な土臭い昭和」背景が良く書き込んであります。
何はともあれN〇K様、大河ドラマ「義経」のご成功をお祈りします・・・
夕方また嫌なニュ−ス。17歳の母親が7ヶ月の長女を虐待した疑いで逮捕されていた。女児は脳内出血で意識不明、身体に新旧合わせてたくさんの打撲痕があったらしい。まだこの世に生まれて1年も経ってないのに、つらかっただろうなと思うと胸が痛い。でもこの子は第1子ではなかった事に驚愕した。1歳6ヶ月の長男がいるとの事。幸い長男は打撲痕等は無いらしいが、何故、同じ我が子で扱いを変えるのかが分からない。若いからって未熟な母親とは決められない。若くても立派なお母さんはたくさんいるけど、こんな事例を聞くと「子供が子供を産み育てている」「精神年齢は子供だけど肉体だけは大人並み」という言葉が当てはまるのかなと思う。
将来、「母親試験」なるものがあってパスして初めて出産というシステムなんてものが必要になってくるのだろうか?そんな社会を目の当たりにしたくないな・・・。
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昨夜の喧嘩を引きずり今朝の食卓は冷戦状態。といっても時間がくれば診療は開始。営業スマイルで頑張る。冬だというのにゆっくりとした外来。こんな調子じゃ食べていけないな〜時間があるのを利用してのあるHPの書き込みをしてみる。すると思いがけず嬉しい事が!!もう交信する事が無いかなと思っていた方からメ−ルを頂いた。ブル−な気持がピンクになった!そのまま午後はW産婦人科への1ヶ月健診へ出向く。約20人の赤ちゃんとそのお母さん。みんな元気ですくすく育ちますように。帰宅後、母が声をかけてくる。少し前の母だったら折れてくるなんてなかった事だ。母はきっとこれからの人生で私と仲良くする日が1日でも多くと思っているに違いない。そう思うとぷりぷりしていた自分を後ろめたく思った。平穏な夕食を終え、後片付けをする。母が「朝から夕方まで働いていたからいいのに・・・」と言うが、そういう母も70歳半ば近くなのに経理やその他の仕事で飛び回っている。感謝と申し訳ない気持をこめて丹念にお皿を洗った。
今日は我が家の仕事始め。朝から年始のご挨拶が飛び交う。終日診療にする予定であったが父が「診療しないと頭がボ−ッとするから午後は自分が出る」と言ってきた。来月又もう一つ年をとるのに元気な70代後半・・・でも今年もこの調子で元気に頑張って欲しいと願った。午後からは年賀状書きをする。新たな人も多くなり結構な枚数になった。改めて年賀状を見ると子供の写真のものが多い。私は未婚、出産年齢もおしてきている。少しだけ淋しくなった。世間では去年「負け犬」なるものが流行った。私はその条件にピッタリであるが人生的には負けていないし人生の勝ち負けを型どおりに決めるものではないと思っている。いっぱしの恋愛(non-不倫)もしているし、職業的にも満足している。ただ将来、両親は年齢的に私よりも先に人生を終わるであろうし、Y・T・R・Jだって彼らの人生があるだろうから必然的に私はこのまま人生のパ−トナ−が居なければ一人だろう。そう思い少しブル−な時に母とちょっとした口論。この気持を言うわけにもいかず、じっと溜め込む。Sからのメ−ルも結局なくちょっと淋しい夜。
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2005年が始まった。我が家はお正月は寝正月。家族揃って食卓を囲み今年1年の慶を願った・・・と書きたい所だが、帰省中のTが早朝より嘔吐下痢!近くの神社へは分散して参拝。夕方にはTも復活。YとJも帰って来た。友人のMさんもお呼びして美味しいおせちとお喋りを肴に賑わう。今年は去年より良い年になりますように・・・
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